公園に賑わいをもたらす動物たち。
たくさんの写真を撮っていると、ある共通点に気づきます。
彼らはおしなべて、背中を痛めているのです。
私はものすごい田舎で生まれ育ったので、公園だけの公園というものをあまり知りません。
幼少時に触れ合ったのは、小学校か幼稚園に備え付けのブランコやジャングルジムだけです。
まさか生き物をかたどったものが鎮座してる公園があるなんて夢にも思わなかった。
ブランコならば揺れる。滑り台なら滑る。ジャングルジムならよじ登る。
明確な使用目的を持った鉄の塊とばかり戯れていた私にとって、ただ動物がそこにいるというのは異様な光景です。
どうやって遊ぶのでしょうか??
おそらく、上に跨って気分の高揚を味わうのでしょう。
「そこから何が見える?」みたいな?
あるいは、撫で回したりもするのでしょうか。
背中が擦れています。擦れ過ぎて、赤くなっているのがまた痛々しい。
ついでに、鼻も煩わしそうです。
前足は・・・完全に踏まれた跡でしょう。
子どもは想像力が豊かですから、いかようにも料理できるはず。
これでどうやって遊んだのか、特に思いつかない自分が情けないです。
たぬきに至っては、背中はおろか頭頂部を完全にやらかしています。
語弊を恐れずに言うならば禿げています。ハゲだぬきです。
そして、やっぱり鼻も擦れている。
背中中央の白いラインはファスナーを思わせます。
そもそも、元が水色というのは一体どんな事情があったのでしょうか。
塗装は剥げてしまう
塗装というのは、いつか剥げるものです。風雨に晒され、子どもに触られ、必ず摩耗します。
こうして考えると、住居の外壁は塗装式ではなく、タイルを敷き詰めるタイプのほうが経年劣化にも悩まされずに済むので合理的である気がします。
タイルや木材、またはコンクリートむき出しであれば、多少の劣化、日焼けは「味わい」として認識されるでしょう。
ところが、塗装が剥げてしまったら、ほとんどの人は「塗装が禿げてる」としか思わないででしょう。
そりゃあ、塗装屋は儲かる訳です。
そういう意味ではこの木馬(まさに木馬)なんかはいいですね。どこまでもスタイリッシュです。
耳のデザインは実に合理的。取っ手の部分は実際に掴むと手に隠れるので本当に馬に乗っているような雰囲気になります。
まだ新しいのであれですが、時間が立てば背中はツルッツルに輝き出すんじゃないでしょうか。
下から見ると、笑っています。ふふふ。
鼻の周りにロープを回した手抜きのない仕事に敬意を評したいですね。