メキッとコケ日記87日目
雑草はなぜ強いのか。育てたい植物の邪魔をして、ぐいぐい生えてきます。コンクリートの隙間を縫ってニョキッと伸びたり、踏まれても踏まれてもへこたれず、また次から次へと生まれてきます。不思議ですね。
この素朴な疑問に対するひとつの答えは、「雑草という名の植物はこの世に存在しない」という昭和天皇の有名な言葉に集約されています。
世間で雑草と呼ばれる植物たちには、ひとつひとつきちんと名前があります。つまり、みんな違うということ。
違うということは、つまりそれぞれ得手不得手がある。育ちやすい環境で育っているに過ぎないということです。
日本で強い雑草が、ブラジルでも強いとは限らない
日本の首都・東京のコンクリートジャングルを突き破って生えてくる屈強(に見える)な彼らも、ブラジルに連れて行けばあっという間にへこたれてしまうかもしれません。
人間が踏んづけてもびくともしない種類のやつは、コンクリートの狭い隙間を縫って生えるほど器用ではありません。
みんなそれぞれ得意な環境で伸び伸びやっているだけです。自然体で、太陽に向かって伸びる。ただそれだけのことです。
雑草魂はウソ、あくまでも環境
雑草魂といえば、元巨人、現レッドソックスの上原投手です。直球は140km前後にも関わらず、テンポの良い投球リズムを武器にメジャーリーガーをキリキリ舞いにする姿はワクワクします。私はすごく好きです。
中学校は野球部がなくて陸上部、高校時代は補欠、浪人時代はバイトしながら勉強。大学時代に一気に開花しプロでも活躍。不遇な環境を乗り越えて見事、日本を代表するピッチャーに成り上がりました。自らを雑草に喩えた雑草魂という言葉は1999年の流行語にもなったほどです。
でも、意地悪な見方をすれば、この辛く厳しい環境が上原投手にめちゃくちゃ合っていただけとも言えるのです。もし、中学時代からエースで4番だったらここまでの大投手になっていなかったでしょう。彼は屈強な精神を持つタフガイというよりも、ただ単に温室栽培は合わないタイプの人間なのです。
自分の居場所を見つけた我が家の雑草
「雑草なんていない」と言っておきながら、雑草雑草とさっきからうるさいですね。でも仕方がありません。便利な言葉は広まるものです。その真偽を問いながらも、言葉はコミュニケーションのために有意義に使われるべきです。
我が家の雑草も随分育ちました。余程水が合うのでしょうか。
左が9月1日。右が今日、9月26日のものです。1か月あれば、これだけ変わる。驚異的です。
2枚目の方は、近寄るとこんな感じ。
昨日まではもっと葉が閉じていたの、真ん中からもふもふっとしたのが新しく出てきました。
彼らは知らない間に、我が家のベランダに飛んできて、勝手に育っています。放っておいても育っているから強い、ではなくて、幸運にも自分に合う環境を見つけることが出来た、ということです。
コケよりも雑草の写真の方が、日々の変化を楽しめます。これはちょっと困ったことになってきました。
まとめ
人間も、雑草と同じです。
耐えて頑張ることが必ずしも美しい訳ではありません。自分に合う環境でこそ、才能は花開くのです。
今の仕事に悩んでいる人はピタジョブに登録してみてもいいかもしれませんよ。なーんて。
でも、生き物と環境の話は本当です。