
By: John Tann
青葉が美しい初夏の陽気が過ぎ去り、紫陽花が咲く頃・・・。
どこからともなく発生し、家の中を縦横無尽に飛び交い始めるコバエ。梅雨をまたぎ、夏を越え、秋桜に再開するまで、その勢力は留まることを知りません。
「ウチは清潔にしてるのに!なぜ!?」
と、絶望したところで現実は変わりません。出てくるんだから仕方がない。どうにかしないといけません。
寝ても冷めても目の前をチラチラ。コップのヘリに着陸された日には、自分の唾液に何か問題があるのではないかと思い、人間としての自信を失います。
「生きとし生けるもの皆全て尊い命を持っている、だから無駄な殺生はしたくない」という心優しいあなたでも、そろそろ堪忍袋の緒が擦り切れる頃なのではないでしょうか。
そんなコバエを我が家から撤退してもらうには、「めんつゆ洗剤」を使います。施工完了まで、5分も掛かりません。
彼らを追い回して汗まみれになる前に、サクっとやってしまうのが得策です。
めんつゆ洗剤キットを作成する
用意するもの
作り方はとっても簡単です。
- めんつゆ(水で薄める)
- 食器用洗剤
- 2リットルのペットボトル
用意するのは、たったこれだけ。
2リットルのペットボトルをガサッとはさみで切り取り、秘伝のタレ(水とめんつゆ1:1)を入れます。そこへ食器用洗剤を1滴タラリと落としたら完成です。後は放置。これでアホみたいにコバエが集まって来て、逝去されます。
めんつゆと洗剤の効果とは
御存知の通り、コバエさん達は生ごみに集まってきます。食べ物の残りカスのような雰囲気が大変お好きなようです。
めんつゆには、塩、砂糖、カツオエキス、昆布エキスといった美味しい美味しい旨味成分が豊富に含まれています。
つまり、人間が普段口にする食べ物の縮図のような存在、すなわち「生ごみ」に限りなく近い存在であると言うことが出来るのです。
中性洗剤に含まれる界面活性剤の底力
台所で使われる食器用中性洗剤には、界面活性剤が含まれています。
この界面活性剤により、脂を中和して汚れを落とす。そしてキュキュっとする訳です。
これが先ほどのめんつゆとブレンドされることで、いよいよ本格的にコバエ殺戮兵器の完成を見ることになります。
なぜか。
それは、コバエの身体構造と密接な関係があるのです。
彼ら身体は脂分で覆われており水を弾きます。バケツの水の中に虫がポトリと落ちても、ふわっと膜的なものが出来る様子を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
そう。そうですね。
これを中性洗剤によって脂が中和し、体表面にある気孔を塞いで呼吸機能不全を起こす訳です。そして、彼らは窒息し絶命する。
旨味の塊であるめんつゆに、まさか劇薬界面活性剤が含まれているとはつゆ知らず、彼らはその生涯を終えるのです。