北の国からはすごいです。雨上がり決死隊の蛍原さんが大好きなことで知られていますね。好き過ぎて子供の名前にする程。このドラマはフジテレビの作品なので、アメトーーク!で特集する訳にはいかないのでしょうけど、いつかやって欲しい。
ダウンタウンの松ちゃんもラジオでよく話していました。北海道の話が関西人にこれだけウケるのですから、そりゃあ日本人全員に通じるものがあるだろうと思うんです。
後出しで嘘みたいですが、私の好きなテレビドラマ第1位です。
日本の「ゴッド・ファーザー」だと思っています。壮大な人間ドラマです。
好きな人は好きだけど、知らない人は全然知らない。
小堺一機のモノマネがひとり歩きしている北の国から。
純の語りばかりが突っ走る北の国から。
でも本当は中身もすごいんだぜ、というのを皆さんに知って欲しいです。
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北の国からの舞台
赤で囲んである富良野市が舞台です。北海道のど真ん中です。なみに私の実家が右下の赤の点。
富良野とは直線距離で300km離れています。車で6時間。新幹線で東京へ向かった方が早いです。
東京-名古屋間よりも、物理的にも社会的にも離れていますから、同じ北海道でも、海岸と山の中、しかもこれだけ離れると文化が違う。あまり関連性のないところです。
なので、地元あるある的なノリで「北の国から」を見ることは出来ません。異世界です。
八王子と渋谷以上にギャップがあると思ってください。
なぜこんなことをわざわざ書くのかというと、私が北海道出身の人間だから「北の国から」が好きなのだという誤解を解くためです。
私はちゅらさんも観ました。Dr.コトー診療所も好きです。
北の国からの真髄は、舞台設定にあらず、ということです。
まずはドラマシリーズから観よう。
アラサー以下の人間はリアルタイムでこのシリーズを観ることが出来ませんでした。
何しろ始まったのが1981年です。
物心ついた頃には、小堺一機です。あるいは菅原文太の「誠意って何だね?」ばかりが前に出てくる。
今一度改めて整理しましょう。
始まりは東京、不倫をキッカケに故郷へ
主人公の黒板五郎(田中邦衛)は、ガソリンスタンドで働きながら、妻(令子)と息子(純)と娘(蛍)の4人で暮らしていました。
しかし、令子の不倫をキッカケに、子供2人を連れて故郷の富良野へ戻るのです。
冒頭から、令子の不倫問題なのです。
修羅場です。さだまさしの「あーあー」言いながら穏やかな大自然。ではありません。
純の語りの秘密
純の語り「今日ボクは・・・なわけで・・・」「~しており・・・」「・・・と思われ」
というのが有名ですが、実はこれ、東京時代のガールフレンドに向けて発せられている心の叫びなのです。
見ず知らずの未開の荒野に立たされた絶望感。都会育ちの軟弱少年・純は悩み苦しみ、ボヤキます。
田舎の不便な生活。兄と妹の対比
故郷富良野へ帰ってきた吾郎たち3人は、電気も水もガスもないところで一からやり直します。
純「電気がなかったら暮らせませんよ!夜になったらどうするの!?」
五郎「夜になったら寝るんです」
・・・
という有名なやりとりがあります。
都会っ子の兄・純と、なんでも順応してしまう妹・蛍の対比は興味深い。
そこを注意して観ていると後に、大きな感動があると思います。
吾郎も若かった
「ほたる・・・」というモノマネばかりが目立ってますが、ドラマシリーズでは若い、男の五郎さんが見られます。
外でやっかいなことがあると家では子供に八つ当りしたり、女の尻を追いかけたり。
けっこう頑固で、ともだちを困らせることもよくあります。観ていてとても楽しいです。
意外と明るくて楽しい話
なんか陰気臭くて嫌だ。と勝手にイメージして避けている人も多いように思います。
太宰治と同じで、そんなことはありません。意外と明るくて、ふざけていて、楽しいドラマです。
だからこそ、感動的な場面が強烈に突き刺さってくるのです。
人によっては、自分に重ねすぎてしまい辛くなるかもしれません。
田舎の人間のジレンマとか、訳がわからないかもしれません。
でも、最後まで観て欲しいです。