イワシは大群で泳いでいますけど、隣のイワシにぶつかることはありません。
まるでひとつの生き物のように綺麗に塊を形成して動いています。
不思議です。
さぞ複雑な回路で彼らは行動していると思いきや、この動きはたった2つのプログラムで再現できるそうです。
- 隣のイワシと一定の距離を保つ
- 隣のイワシについていく
これだけです。
距離を保つためには、身体の胴体の側面にある側線器官のおかげです。
この特殊な器官があるからこそ、即座に互い距離を把握出来るのですが、原理原則としては、あの動きにはたった2つのルールしかありません。
1000尾のイワシが全員この2つのルールを守ることで、あの塊の大移動が再現出来るのです。
すごいですね。
進化しすぎた脳
このイワシの話はこの本で知りました。
東大で脳の研究をしている池谷裕二さんの本です。
中高生との対話形式なので、一般人にもわかるように、とてもわかりやすく書いてあります。
脳に対してややこしい、訳がわからなくて気持ち悪いと思っている人にこそ読んで欲しいと思います。
脳は一般的に思われいてるよりも、柔軟で融通が利く器官であることがわかります。
事故で切断したはずの脚が痛む理由。
サルにテレビゲームをさせると結構出来るようになる話。
悲しさの理由。
やる気のメカニズム。
などなど、興味深い話がたくさん詰まっています。
6月29日更新:ホリエモンのHPで対談しています。
池谷さんは、人の顔を認識する能力が低い「相貌失認症」だそうです。しかも研究している内にわかったのだとか。
色盲の話も面白いです。色盲が多いのは男性で、女性はカラーコーディネーターに多い理由はなぜか。なるほど、と思いました。
http://horiemon.com/talk/33432/
前半は読めますが、後半はメルマガに登録しないと全部読めないらしい・・・。